あなたはどのタイプ? 扁桃腺弱体化による免疫低下タイプ編

これまで色々なブログで東洋医学の診断方法や体質についてご紹介してきましたが、皆様にもっと簡潔にわかりやすくできたらと思い、ざっくりですが、10パターンの身体のタイプに分けてみました。
もちろん、これだけが原因ということはありませんし、複合することもよくあります。
まずはご自身のタイプを知ると

・痛みや不調の軽減

・痛みや不調の予防

・今後起こるかもしれない痛みや不調の防止(未病治)

などが期待できるようになります。

今回は「扁桃腺弱体化による免疫低下タイプ」についてご紹介していきます。

扁桃腺弱体化による免疫低下タイプとは?

このタイプは、扁桃腺の機能が低下したことにより、空気中のウイルスや細菌から身を守ることができなくなり、
内臓や関節にそのウイルスや細菌が住みつき、痛みや不調の原因を作り出している(これを病巣感染と言います)
タイプです。
また↓のような身体の箇所に反応が出やすいです。

首に出る反応

喉にある扁桃腺によって首の前面の筋肉(胸鎖乳突筋)に反応が出ます。
この胸鎖乳突筋はとても強いので、頚椎を歪ませてしまうほどです。
それにより、めまいや首の痛み、手のしびれなどを引き起こす原因になります。

また、胸鎖乳突筋の付着部の乳様突起に反応が出ることもあります。
この反応は喉の扁桃腺が腫れ、その近くにある頚椎1番をずらすことにより反応が出ます。
これにより、首を捻る動作を担っている頚椎1番が動きにくくなり、
身体を捻る際に共に働いている腰椎5番にも異常が出て、
腰痛や坐骨神経痛などの原因となることもあります。

お腹に出る反応

盲腸がある右下腹部に出てきます。
盲腸や小腸にはたくさんの免疫細胞を作る場所があり、
全身の免疫を司るいわば免疫の総本山のようなところです。

しかし、免疫が何らかの原因(後述します)により崩れてしまうと、
免疫細胞を作れなくなり、悪い細菌やウイルスに盲腸や小腸、
さらにはその下にある足の付け根の「ソケイ靱帯」にも反応が出るようになります。
この辺りは虫垂炎(盲腸)でも症状が現れる場所です。
しかし、扁桃腺の弱体化により症状が酷くなると、虫垂炎ではなくても痛みが出るようになります。

背中に出る反応

「副腎」という腎臓の上にある免疫に関係するホルモンを分泌するところに関係します。
特に背中の上から頚椎の下にかけて、うつ伏せの時に晴れのようなボコっとした隆起があると、
副腎の疲労や免疫の異常が考えられます。
これを「バッファローハンプ」と言います。
そして、副腎は腰椎2〜3番目にあるのでそれ自体の反応として腰に出ることもあり、
それが腰痛の原因になることもあります。

扁桃腺の弱体化を誘発する・または悪化させる要因とは?

腸内には悪玉菌と善玉菌が混在しています。
腸では善玉菌の作用でたくさんの免疫細胞が作られますが、
悪玉菌が多くなると、その機能が低下してしまいます。

つまりは悪玉菌を増やさないことが、免疫を維持する重要な要因になるわけです。
逆に悪玉菌を増やすと免疫が低下してしまいます。

この悪玉菌を増やしてしまう餌となるものが糖質です。

腸内には「真菌」というカビの一種のようなものも存在しており、
その真菌は糖を餌に腸内で繁殖します。
つまり糖を摂り過ぎてしまうと、腸内にカビが生えてしまう、とも言え、
その反応が↑の右腹部のエリアに出てきます。
この反応と左の膵臓、また腎臓のエリアである臍の周りに反応がある場合、
明らかに糖が多くなっている状態と言えます。
それにより、腸内環境が悪くなり、

・免疫細胞が生成されにくくなる

・腸内の善玉菌の減少

・腸内にガスが発生しやすくなる

・アレルギーが発症しやすくなる

・自己免疫疾患の原因となる可能性がある

などの現象が起こりやすくなります。

実は東洋医学においても腸内環境と糖質は深い関係があると考えられています。
腸や消化器系は五臓の中の「脾(ひ)」に該当します。
東洋医学では「五味(ごみ)」という、その味覚のものを摂りすぎると痛めやすい臓器があるとされていて、
「脾(ひ)」の五味は「甘(かん)」であるとされています。これは甘いものを表しています。

少しずつ糖質を減らすようにしましょう。

もしお心当たりがあれば、まずは余分な糖を取らないことから始めてみましょう。
いきなりそれまで摂っていた分をなくすのはなかなか難しいので、まずは半分にするとこからでも大丈夫です。
そこから慣れてきたらもう半分減らす、というように徐々に減らしていきます。
どうしても食べたくなってしまった時は、100%のはちみつやメープルシロップ(スプーン2杯分くらい)、ドライフルーツやさつまいもなどの芋類、果物ではりんごなどは、腸内細菌は分解しやすいと言われているので、それらで代用しましょう。
当院でよくおすすめしているのが焼きりんごです。
1/2から1/4にしたりんごを、オーブンやトースターなどで焼いて、ヨーグルトとはちみつやメープルシロップをかけます。
分解しやすい糖分なので、腸内環境にも良くおいしく食べられると思います。
また、腸内の温度を下げないように温かい飲食物を摂ることも腸内環境を整えるには重要です。
というのも、腸内の温度は40℃近く、そして善玉菌が活発になるのも同じ温度と言われています。
対して悪玉菌が好きな温度は30℃未満の低い温度。
実は冷え冷えの350mlビール1本を飲むと腸内の免疫の80%は停止してしまうとも言われています。
それだけ、腸内の細菌は温度に敏感なので、腸内が冷えないような飲食を心がけましょう。

扁桃腺弱体による免疫低下タイプにおすすめのセルフケア

・水分をこまめに摂る

と言っても夏などのように暑いときのようにそんなに喉が乾いていないから飲まない…という方が多いのですが、喉が乾いた時にはすでに身体がカラカラになっていることが多いので、その前に水分を摂ることをお勧めします。
実際に飲んでみると、知らないうちに喉が乾いていることが多いので意外とゴクゴクと飲めてしまうことが多いです。
この時期は時間やタイミング(外出前後、食事の前後、トイレの後、寝る前、起床時などなど)で飲むようにすると忘れずに水分を摂取することができます。
飲むものも出来れば温かいもの(ゴクゴク飲める程度の温度なので40〜50℃くらい)がお勧めです。

・鼻うがい

鼻うがいと聞くと痛そう…、面倒くさそう…、どこに売ってるかわからない…と思われるかと思いますが、
私も日常的に行っていますが、痛みもなく、手軽に行えて、ドラッグストアやネットなどでも購入できるので、初めてみよう、と思えば割と簡単にできます。

・龍角散ダイレクト

こちらはCMでもお馴染みなので知っているという方も多いかと思います。
特に外出先で水分が摂れない…、仕事中なかなか水分を摂れないという方にはお勧めです。