あなたはどのタイプ? 身体の糖化と糖代謝異常タイプ編

これまで色々なブログで東洋医学の診断方法や体質についてご紹介してきましたが、皆様にもっと簡潔にわかりやすくできたらと思い、ざっくりですが、10パターンの身体のタイプに分けてみました。
もちろん、これだけが原因ということはありませんし、複合することもよくあります。
まずはご自身のタイプを知ると

・痛みや不調の軽減

・痛みや不調の予防

・今後起こるかもしれない痛みや不調の防止(未病治)

などが期待できるようになります。

今回は「身体の糖化と糖代謝異常タイプ」についてご紹介していきます。

身体の糖化と糖代謝異常タイプとは?

このタイプは、糖は身体のエネルギー源として重要な栄養素ですが、多すぎると筋肉を硬くしたり、自律神経の乱れ、易疲労、天候の変化による不調、水の配分を偏らせてむくみを作る、などの原因となってしまうタイプです。
腹診では↓のような反応が出やすくなります。

お腹の反応

赤いところは糖化により反応が出やすくなります。
また、汗の質も変わり、ペトペトとした汗になります。
これを「シロップ汗」と言います。
糖が多いと筋肉が異常に硬くなりやすくなるため、頚椎などの比較的小さな骨の場合、
硬くなった筋肉に引っ張られて歪んでしまい、
手のしびれやめまい、頭痛などの症状も出てしまいます。

糖質は腸内の悪玉の餌になります。
腸内には「真菌」というカビの一種のようなものも存在しており、その真菌は糖を餌に腸内で繁殖します。
つまり糖を摂り過ぎてしまうと、腸内にカビが生えてしまう、とも言え、その反応が右腹部のエリアに出てきます。
この反応と左の膵臓、また腎臓のエリアである臍の周りに反応がある場合、明らかに糖が多くなっている状態と言えます。

糖が多いと自律神経が乱れてしまうのはなぜ?

そもそも自律神経失調症の定義は何かというと、定義はないのだそうです。
つまり、天候や環境などが原因で、本人が自覚している不調を自律神経失調症としているようで、医学的な所見で確定診断があることは少ないようです。

ですが、東洋医学では自律神経が失調している状態やその原因を表しています(独特な表現などがあるのでわかりやすくイラストも交えて紹介していきます)。

東洋医学では、自律神経失調症を「身体と自然との不調和」としています。
地球には太陽や月の引力があります。
この引力は潮の満ち引きなど地球上に様々な影響を及ぼしていて、

それは人の身体にも影響していると言われています。

しかし、人にも太陽や月と同じように引力があり、綱引きをするように、太陽や月の引力に対抗して、自身の体調を保っています。その引力に対抗しているのが自律神経ということです。

そしてこの引力があるのかないのかは胃や消化器の力の有無ととても関係があります。

東洋医学ではこれを「脾(ひ)」という臓器(消化器系の機能を意味する)が担っているとされていて、この「脾」の機能が正常であれば、自律神経のはたらきも正常に機能し、健康を保つことができます。

東洋医学では「五味(ごみ)」という、
その味覚のものを摂りすぎると、特定の臓器の機能を落としてしまう、という考えがあり、
「脾」の「五味」は「甘(かん)」という甘いものを示しています。

つまり、糖質を多く摂ると、「脾」が弱くなり、自身の引力も弱くなり、外界の影響に振り回脾の引力が弱くなると、枠内から自然の引力に引っ張り出され、自律神経も正常に機能しなくなり、天候や季節、環境の変化に対応しにくくなるなど、様々な身体の不調が出始めます。
この状態を東洋医学では「自然との不調和」といい、いわゆる自律神経失調症としています。

身体の糖化と糖代謝異常タイプにおすすめのセルフケア

まずは思い当たる糖質をピックアップして、その糖質を半分にするところからスタートしていきましょう。
期間は2週間。(2週間すると大分なれてくるそうです)
その後もうその半分にしていくと、身体の変化を実感できるようになっていきます。

どうしても食べたくなってしまった時は、
・100%のはちみつやメープルシロップ(スプーン2杯分くらい)
・ドライフルーツやさつまいもなどの芋類
・果物ではりんごなど(腸内細菌は分解しやすい)
などで代用しましょう。

そして、当院でよくおすすめしているのが焼きりんごです。
1/2から1/4にしたりんごを、オーブンやトースターなどで焼いて、ヨーグルトとはちみつやメープルシロップをかけます。
分解しやすい糖分なので、腸内環境にも良くおいしく食べられると思います。
また、腸内の温度を下げないように温かい飲食物を摂ることも腸内環境を整えるには重要です。
というのも、腸内の温度は40℃近く、そして善玉菌が活発になるのも同じ温度と言われています。
対して悪玉菌が好きな温度は30℃未満の低い温度。
実は冷え冷えの350mlビール1本を飲むと腸内の免疫の80%は停止してしまうとも言われています。
それだけ、腸内の細菌は温度に敏感なので、腸内が冷えないような飲食を心がけましょう。

また、このタイプの方に併発しやすいのが、扁桃腺の弱体化です。
糖質は身体の粘膜を作用を弱くしてしまうので、外からのウイルスや細菌の侵入を防ぐことができにくくなるためです。
そのような時におすすめなのが

・鼻うがい
・龍角散ダイレクト
・冷たい飲食物を控える

の3つです。
扁桃腺が弱い、よく喉を痛める、風邪を引きやすいなどの症状もお持ちの場合はこのようなセルフケアも行っていくと、より効果的です。
それにより
・風邪を引きにくくなる
・疲れにくくなる
・関節痛が緩和される
などの効果も期待できるようになります。