最近、というよりもコロナが流行り始めてから特に反応が変わったツボがあります。
それが「外関(がいかん)」という手首から指3本分上にあるツボです。
この「外関」は「外の関所」と書くように外からの刺激に対して身体を守る役割をしています。
施術をしているとこの「外関」が硬くなっている方がとても多く、軽く押すだけでも痛みがあるので、
そのツボはなんのツボですか?と聞かれることが一番多いツボでもあります。
今回はこれまでで一番患者さんからの反応が大きな「外関」についてご紹介していきます。
「外関(がいかん)」はどこにある?
「外関」は腕の手背側、小指の下にある出っ張り(尺骨茎状突起)から指3本分上の親指側にあるツボです↓

どんな人に多い?
外の関所と書くように、外からのウイルスや細菌などから身を守る、という意味もあり、主に扁桃腺の反応が強く出ます。そのため、扁桃腺の機能が低下している方や、なんらかの影響で免疫が低下している方などによく硬くなったり、痛みを伴うことが多いです。
その他にもストレスや時には顎の反応などでも出ることがあります。
冒頭でも書いたようにコロナが流行る前は扁桃腺の機能が低下している方に特徴的に出ていた所見でしたが、コロナが流行ってからは割りとどんな方にも見られる所見になった印象があります。
原因ははっきりとしたことは分かりませんが、
外出を控えていたことで外のウイルスや細菌から身を守る機能が落ちてしまい、未だに元に戻っていないことだったり、
あるいはコロナがきっかけでアレルギー反応のように過剰にはたらいてしまっっている反応だったり、
ここ数年間の空気の乾燥だったり、
と、原因はいくつもあり、色々重なってこの外関に反応があるのではと推察しております。
こんな時に効果があることもあります。
先ほど書いたように外関は扁桃腺の反応なので首や腰の痛みなどで効果があることがよくあります。
これまで寝違いやぎっくり腰の方を何人も診させていただきましたが、外関で症状が良くなる方がとても多い印象です。
以前勤めていたところで、ぎっくり腰になり来院された方を施術した際、最後にお辞儀をした時の痛みが残ったことがありました。
ですが、まっすぐお辞儀をしているのではなく、やや右側に頭が来るようにお辞儀をしていました。
腹診をした時にも首が硬く、扁桃腺の反応が強く出ていたので、扁桃腺の処置をもう少し加えるために外関を押さえながらもう一度お辞儀をしてもらったところ、
「あれ、痛くない」と今度はまっすぐお辞儀をすることができました。
とてもびっくりされたようですが、その後も外関を押すようにお願いし、2回目の来院の際にはもうほとんど痛くないというところまで回復されていました。
また、寝違えて首を捻ることができない方も、外関を押さえながらもう一度首を捻るように振り向いてもらうと、
「え、なんで?痛くないんですが…」
と振り向けるようになったこともよくあります。
この方も腹診で扁桃腺の反応とストレスの反応が強く出ていたので、外関は扁桃腺の反応がある方により効果的なツボということがわかります。
扁桃腺の反応についてはこちらから↓

外関に反応がある方におすすめのセルフケア
外関を軽くマッサージをすることもおすすめですが、その効果を高めてくれるセルフケアがあります。
それが前回も紹介した
- 水分をこまめに摂る
- 鼻うがい
- 龍角散ダイレクト
の3つです。
こちらは「乾燥している時の身体の反応と対処法」のブログに詳細が書いてあるので是非ご覧ください↓

こちらはCMでもお馴染みなので知っているという方も多いかと思います。
特に外出先で水分が摂れない…、仕事中なかなか水分を摂れないという方にはお勧めです。
扁桃腺の機能低下は寝違えやぎっくり腰以外にも色々な不調や痛みの原因となることが多いので、扁桃腺の反応が強く出ていたり、外関を軽く押しただけでも痛みがある、という方は普段から上記のようなセルフケアをしていると
- 年に数回寝違えやぎっくり腰を起こす
- 激烈な痛みはないが、常日頃から腰や首に不安がある
- 寝違えやぎっくり腰の再発の防止
などの効果も期待できます。
まだまだ暖かくなったり、寒の戻りがあったり、乾燥する日が続くようなので、ウイルスや細菌などの感染症にならないようにセルフケアを行い、この時期を乗り越えていきましょう。
また、色々これまで試したけど、喉を痛めやすい、体調を崩しやすい、そして外関が硬くて押すと痛い、という方は他にも原因があることもあるので、一度当院へご相談ください。