なぜ春先は体調が良くない?

先週の寒さから一転して今週は暖かくなり、春らしい気候になってきましたね。
春というとなぜか体調がいまいち、眠くなりやすい、怠さを感じやすいなどの症状も出やすい方も多いのではないかと思います。
なぜそのような変化が起こるのか、またどんな人に多いのか、その対処方法はあるのかなどをご紹介していきます。

季節に身体が引っ張られる?

地球には太陽や月の引力があります。
この引力は潮の満ち引きなど地球上に様々な影響を及ぼしていて、

それは人の身体にも影響していると言われています。

しかし、人にも太陽や月と同じように引力があり、綱引きをするように、太陽や月の引力に対抗して、自身の体調を保っています。イメージはこんな感じです↓

この引力が弱くなると、自分自身を保てなくなり、様々な外からの変化に対応できなくなり、様々な身体の不調が出始めます。

これが春先に体調が悪くなりやすい原因となります。

引力に負けてしまう原因は?

そしてこの引力があるのかないのかは胃や消化器の力の有無ととても関係があります。

東洋医学ではこれを「脾(ひ)」という臓器(消化器系の機能を意味する)が担っているとされていて、この「脾」の機能が弱いと、自身の引力が弱まり、季節などの外界の変化に影響され、身体に支障をきたすようになります。

では「脾」が弱くなる原因は何か。

それは「糖質過多」によるものが多いです。

東洋医学では「五味(ごみ)」という、
その味覚のものを摂りすぎると、特定の臓器の機能を落としてしまう、という考えがあり、
「脾」の「五味」は「甘(かん)」という甘いものを示しています。

つまり、糖質を多く摂ると、「脾」が弱くなり、自身の引力も弱くなり、外界の影響に振り回されやすくなる、ということです。

また、春の不調に追い討ちをかけるような要因があります。

それは目の疲労です。

「五味」と同じように、季節により痛めやすい臓器があるとされる
「五季(ごき) 春・夏・秋・冬・土用(季節の変わり目) 」という考え方があります。

この五季では春に痛めやすい臓器が「肝(肝臓)」になるのです。

目の疲労と「肝」がどのような関係があるのかというと、
これも東洋医学の「五竅(ごきょう)」あるいは「五官(ごかん)という
痛めやすい五感に関する器官(目、舌、口、鼻、耳)を示すものと関係があり、
「肝」と「目」は同じグループになります。

よって、目の疲労が肝に影響する、ということになります。

現代の生活ではスマホやタブレット、パソコンやテレビなどで目を酷使することが多く、目だけでなく、知らぬうちに肝にも負担をかけています。

これが春になるとより「肝」への負担が顕著になり、また「脾」の機能が落ちているとさらに引力もなくなるので、春になると憂鬱な症状が出てしまうわけです。

目の酷使や糖質過多など、まさに現代病の原因とされるものが派生したのがこの季節の不調とも言えます。

「肝」には「目」、「脾」には「糖(甘)」を控えることが対処法

イラストのようにそれぞれの足かせになっている目の疲労と糖質をなくしてあげると、再び「脾」は元気を取り戻し、太陽や月の引力に対抗して、自身の体調を保ってくれるようになります。

目の疲労に有効なセルフケアは目を温めることです。
最近ではめぐリズムや蒸気でホットアイマスク、あずきが入っていてレンチンして何度も使えるもの、USBに繋いで充電して目を温めるものなどいろいろな目を温めるグッズがあります。
また、仕事中など外出先でなかなか目を温めることができなくても、目を閉じたり、遠くを見ることも眼精疲労には有効な手段となります。

また、糖を多く摂っているかも…とお心当たりのある方は
まずは半分にできるよう頑張ります。
期間は2週間です。
最初の1週間はかなりきついようですが、2週間経つと意外と食べなくてもいいかもとおっしゃる方がほとんどです。
それとともに症状も落ち着いていきます。
また、目を温めたり、糖を控えると

  • 疲れにくくなる
  • 寝つきが良くなる
  • 天候の変化にも強くなる

などの効果も期待できます。