前回は糖質が何故よくないのか⁇、それは糖質が血管内を傷つけて、身体にどのような影響を及ぼすかという話でした。
前回の記事はこちらから↓
今回は糖質が及ぼす腸内環境への悪影響についてご紹介していきます。
腸内の悪玉菌のエサは糖質⁇
糖質は腸内の悪玉の餌になります。
腸内には「真菌」というカビの一種のようなものも存在しており、その真菌は糖を餌に腸内で繁殖します。
つまり糖を摂り過ぎてしまうと、腸内にカビが生えてしまう、とも言え、その反応が右腹部のエリアに出てきます。
この反応と左の膵臓、また腎臓のエリアである臍の周りに反応がある場合、明らかに糖が多くなっている状態と言えます。
過去のブログでも紹介しておりますが、↓のイラストがそれぞれの糖の反応エリアです。

詳細は過去の記事からご覧になれます↓
それにより、腸内環境が悪くなり、
- 腸内の善玉菌の減少
- 免疫細胞が生成されにくくなる
- 腸内にガスが発生しやすくなる
- アレルギーが発症しやすくなる
- 自己免疫疾患の原因となる可能性がある
などの現象が起こりやすくなります。
また、腸内環境が悪くなると、それを促進させる食べ物を食べたくなるようになり、糖質や脂質を多く含むものを食べるようになり、結果糖質過多になるという悪循環が起こってしまいます。
実は東洋医学においても腸内環境と糖質は深い関係があると考えられています。
腸や消化器系はこのブログでも良く出てくる「脾(ひ)」に該当します。
東洋医学では「五味(ごみ)」という、その味覚のものを摂りすぎると痛めやすい臓器があるとされていて、
「脾(ひ)」の五味は「甘(かん)」であるとされています。これは甘いものを表しています。
こちらについても過去のブログで紹介しておりますので、是非ご覧ください↓
人工甘味料による腸内環境の変化
前回紹介しました人工甘味料が腸内環境に与える影響についてもう少しご紹介したいと思います。
それは、人工甘味料は血糖値は上げないが、腸内細菌を変化させ、耐糖能異常の原因となる可能性があるということです。
耐糖能とは血糖値を正常範囲に保つ能力のことです。
耐糖能異常とはつまり、糖尿病ほどではないが血糖値が正常よりも高い状態を維持する、ということです。
耐糖能異常があると、
- 糖尿病に進展しやすくなる
- 動脈硬化などの血管系の疾患になりやすくなる
- 糖尿病ほどではないが、腎機能、神経系の機能不全の原因になる
などが起こりやすくなります。

糖質と上手に付き合っていきましょう。
2回に渡って糖質について少し怖いお話になってしまったかもしれませんが、糖質は身体のエネルギー源なので、大事な栄養素であることには変わりはありません。
時代の変化とともに、昔は糖質は米や穀物から摂取し、今の砂糖などの甘味料は貴重な時代もあったのです。
その時代の方が長かったので、糖が身体に溜まるということがなく、インスリンだけで事足りていました。
しかし、現代のように米や小麦類を使ったパンや麺類などの穀物が増え、手軽にスイーツやお菓子、清涼飲料水がいつでも、多くの人が口にできるようになり、糖が身体に溜まり、糖尿病などの疾患が出てきたのです。
つまり、人間の身体はそこまで進化せず、昔の機能のままなわけです。
といっても美味しいものが多くて、つい手が伸びてしまいますよね。
それになんでも制限していては辛いし、つまらないと思います。
旅行先や誕生日などの特別な日では羽を広げて美味しいものを食べたくなるのが当たり前です。
ではそれでも身体の不調にならないようにするには、
普段の生活で節制して、特別な時のために余力をとっておくことをおすすめしています。
要は付き合い方次第なのです。
我慢する時は我慢する、特別な時は気にしない、というメリハリをつけると身体への影響は最小限に抑えられます。
糖質が原因で不調や痛みのある方にも↑のように提案すると、普段の生活がキツく感じる期間もあるが、慣れてくるし、特別な時に糖質を摂っても、翌日むくみや身体がだるいなどもなく、何より不調や痛みを気にすることが少なくなった、とおっしゃる方がとても多いです。
少し糖質多いかな…とお心当たりのある方はまずは普段の量の半分くらいに抑えられるようにしてみましょう。
期間は2週間。
長く、辛く感じることもあると思いますが、2週間経過すると意外とご自身から手を遠ざけるようになります。
そして、たまたま周りの方からいただいて口にすると、何であんなにいっぱい食べていたんだろうと思うようになるようです。
糖質は身体に溜まると代謝するまでにかなりの時間がかかります。
鍼灸ではこの溜まった糖質の代謝を促すことができます。
すると、先ほどのイラストの反応が消え、
- 身体が軽く感じる
- 季節の変わり目、天候の変化などに強くなった
- 疲れにくくなる
といった効果も期待できるようになります。