経穴(ツボ)は一定の形ではなく、体調によって変化します。
例えば今回紹介する「地機」というツボは食べ過ぎなど胃に負担をかけると、ごろごろとした塊のような痛みを伴う形になります。
またこの塊ができることで足のむくみを引き起こすこともよくあります。
今回は年末年始で飲み食いが多く、胃腸が疲れているかのチェックポイントにもなる「地機」についてご紹介していきます。
「地機」はどこにある??
「地機」は太陰脾経(たいいんひけい)という経絡の中のふくらはぎにあるツボです。
このツボは普段は点ほどの大きさで押しても痛みや塊のような感触はないのですが、食べ過ぎなどで胃腸に負担があるとごろごろと痛みを伴う塊のような感触になります。
この反応は特に左側に出やすく、右側にもある場合は慢性的な胃の疲れや食べ過ぎが考えられます。

また、「地機」の下には動脈や静脈、リンパ管なども通っているため、そこに塊ができるとそれらの循環が鈍くなるため、足のむくみや足がつってしまうなどの原因にもなります。
「地機」を小さくするには??
一番良い方法は胃腸が疲れているので、食べる量を少なく、消化の良いものを摂ることです。
慢性的にこの地機が腫れぼったい方もいますが、この場合は普段からも食べ過ぎな傾向があるので、一日の摂取量から見直すことも必要になってきます。
また、物理的な食べ過ぎによるものだけでなく、
- ストレス
- 肝臓からの影響(アルコール、眼精疲労など)
- 膵臓からの影響(糖質、脂質など)
によることもあります。
このような場合は胃腸の疲れなど以外にも
- 頭痛がする
- めまいがする
- 夜に眠れない
- 慢性的に足がむくんでいる
などの症状を伴うこともあるので、その場合は一度施術を受けてご自身の身体の状態をチェックすることをおすすめします。
単に一時的に食べ過ぎてしまったり、普段からそんなに食べ過ぎていなければ、
地機の痛みは「解渓」というツボで軽減することが期待できます。
「解渓」は胃の経絡にあるツボで「火穴(かけつ)」に属します。

おそらくこのツボも押さえると痛みがあるかと思います。
この「火穴」の痛みはその経絡に炎症があることを示しています。
つまり、食べ物を消化するために常に胃が消化を頑張るために燃えていた、ということです。そしてその炎症が再び食欲を呼び、また食べ過ぎてしまうという悪循環を起こします。
まずは胃の炎症を鎮めること。
そのためには食べる量を少なくし、消化の良いものを摂ることから始めて、「解渓」でそれをアシストするのが近道になるかもしれません。
今回は「地機」についてご紹介しました。
一時的な食べ過ぎから、慢性的な胃への負担のバロメーターになるツボなのでチェックしてみて下さいね。
また上記でも書いたようにそれ以外の要因があることもあるので、食事を気をつけるだけでは軽減しない…という方は一度当院へご相談下さいね。