扁桃腺のはたらき

喉にある扁桃腺は外からウイルスや細菌などが身体の中に侵入するのを防ぐはたらきをしています。
ではこの扁桃腺のはたらきが鈍くなるとどのような影響が身体に出てくるのでしょうか?

扁桃腺の反応はこんなところにも出てくる!?

喉が痛くなって病院へ行くと首の周りを触診されることがあります。
これは扁桃腺から周囲の首に筋性防御という反応が出ているのかを見ているからです。
筋性防御とは内臓や各種器官が外から攻撃されないように周りの筋肉に硬くなるようにという指令です。
そしてこの反応は首周りだけでなく、扁桃腺のはたらきに関与するところ全てに出てきます。
以下が扁桃腺の反応箇所です。

首に出る反応

首周りは先程述べたように喉の扁桃腺によって首の前面の筋肉(胸鎖乳突筋)に反応が出ます。
この胸鎖乳突筋はとても強いので、頚椎を歪ませてしまうほどです。
それにより、めまいや首の痛み、手のしびれなどを引き起こす原因になります。

また、胸鎖乳突筋の付着部の乳様突起に反応が出ることもあります。
この反応は喉の扁桃腺が腫れ、その近くにある頚椎1番をずらすことにより反応が出ます。
これにより、首を捻る動作を担っている頚椎1番が動きにくくなり、身体を捻る際に共に働いている腰椎5番にも異常が出て、腰痛や坐骨神経痛などの原因となることもあります。

お腹・背中に出る反応

お腹に出る反応は盲腸がある右下腹部に出てきます。
盲腸や小腸にはたくさんの免疫細胞を作る場所があり、全身の免疫を司るいわば免疫の総本山のようなところです。
しかし、免疫が何らかの原因により崩れてしまうと、免疫細胞を作れなくなり、悪い細菌やウイルスに盲腸や小腸、さらにはその下にある足の付け根の「ソケイ靱帯」をも乗っ取られてしまいます。
すると、いわゆる「虫垂炎」ではなくても痛みが出るようになります。
この悪い細菌やウイルスの餌になるのが糖分です。
そのため、糖分が多いと悪い細菌やウイルスが繁殖しやすくなり、腸内環境が崩れたり、アレルギーの原因となったり、免疫を落としてしまうことに繋がってしまいます。
また、免疫は正常に機能しているはずなのに、糖の反応が強いと、免疫の妨害をすることになるため、同じような反応が出ることもあります。

背中に出る反応は「副腎」という腎臓の上にある免疫に関係するホルモンを分泌するところに関係します。
特に背中の上から頚椎の下にかけて、うつ伏せの時に晴れのようなボコっとした隆起があると、副腎の疲労や免疫の異常が考えられます。これを「バッファローハンプ」と言います。
そして、副腎は腰椎2〜3番目にあるのでそれ自体の反応として腰に出ることもあります。

扁桃腺の異常は全ての痛みの元凶になる

扁桃腺の機能低下を招くとまず喉の機能である外からの細菌やウイルスの侵入を防ぐことができなくなります。
侵入してきた細菌・ウイルスは身体の各部分に到達し、繁殖し始めます。
特に細菌やウイルスが好み、繁殖しやすのが各身体にある関節の中です。
というのも関節の中はほぼ無菌状態なので、細菌やウイルスには他と争うことなく繁殖できる絶好の場所となるからです。
関節内で繁殖した細菌・ウイルスは関節内で炎症を起こしたり、軟骨やその他器官を破壊し始め、それが痛みの元凶になります。これを「病巣感染」と言います。
つまり、一見痛みの出た近況の動作や生活が原因と見られがちですが、実はこのような免疫の機能低下という背景が原因となって、ぎっくり腰や寝違い、肉離れや捻挫などのさまざまな怪我の原因となっていることが多々あります。

扁桃腺を守るには?

扁桃腺を守る方法は
☑️よくうがいをする(できれば鼻うがいも)
☑️水分を摂る(できれば極々飲めるくらいの温かいもの)
☑️糖分を減らす
☑️冷たい飲食物を控える
などの方法があります。
よくぎっくり腰になる、寝違いになることが多い、スポーツで怪我をしやすいなども扁桃腺の異常が隠れていることもあります。
当院では扁桃腺のチェックはもちろん、何が原因で痛みや不調を引き起こしているのかを探り根本から施術していきます。
扁桃腺の反応があったり、上記のような怪我を繰り返している、お腹の具合が悪いなどの症状の場合、早めにケアをしていけば体質も変わり、そのような悩みも少なくなり、やがてなくなっていきます。
まずは守る方法を実践し、ご自身の状態を知りたい、繰り返さないようになりたいという方は当院にご相談ください。